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私の2012の眼

 今年の8月、上野の国立博物館で「青山杉雨(さんう)の眼と書」 展が行われていたので久々に見に行ってきました。現代美術や絵には日ごろより興味を持っているのですが書は大学以来です。理由は私が高校生のとき、某有名書家から熱烈なるラブコールをもらい、迷いに迷い大学の4年のとききっぱりと書の世界から手を引きました所以がありますが、某有名書家が亡くなり、久しくなったので他の書家を見て見ようという気になりました。そこでしばらく書を真剣に見たことがありませんでしたので、展覧会の印象を書いてみたいと思います。
 彼が漢字のルーツである中国にその素材を求めたのは正しい選択であると思います。中国の長い書家の歴史から臨書を通して中国の書家の美意識を探ることはすばらしいことで、日本の書の発展には欠かすことができない偉大な貢献と考えますが、あえて辛口の批評をさせていただくと、どれもきれいにまとめようとする意識が勝ちすぎているということです。中国の書家たとえば傅山と比較するとこのことが一目瞭然で、美しくなくてはならないというよこしまな考えが邪魔をしていると考えます。私がまた見る機会があったらまた印象が変わるであろうと思いながら博物館を後にしました。

青山杉雨の書        青山杉雨の書。
        面白い形ですが、私にはまとまりすぎていると感じてしまう。
        空間に対して、字が謀反を犯していない。

傅山の書傅山の書。
自由奔放そのままのものであり、実に面白いと考えます。美しいというカテゴリーには入りません。住宅の設計もこのように無碍の大道の境地にありたいと考えます。
出典URL http://www11.tok2.com/home/awa/shorekisi/23/minn2.htm