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建て主と受賞した緑の景観賞

私ごとで大変恐縮ですが、この度、長野県軽井沢町主催の「軽井沢緑の景観賞」最優秀賞を建て主と一緒に受賞しました。
そもそもこの賞に応募をしようという話があったのは、昨年の春に建て主夫人から電話があったことがはじまりです。
夫人の僕への言葉は「受賞して川口さんの名誉になるならば、応募しませんか。」というものでした。なんと優しく、設計者に対する心暖まる言葉なのだろうかと、その時僕は思いました。

この工事をしてくれた工務店、そして多くの職人の方々、うちのスタッフの根岸君(2012年独立)。僕は脳裡にこの住宅に携わった多くの人々のことを思い起こしました。
そして、僕は夫人に「入賞したら名誉になることは確かですが、この家づくりに参加してくれたみんなに喜んでもらえるように応募しましょう。」と伝えました。
その電話を切って、間もなく軽井沢の佐藤さん(工務店社長)に電話しました。佐藤さんはその場で「そうですか、それはとても良いですね。」と嬉しそうに答えてくれました。
今にして思えばこの時、まだ誰もがこの最高の賞を受賞するなど夢物語と思っていました。
そう言えば、僕はとても大事なことを言い忘れていました。
この住宅の名前は「木竃(もくそう)」といいます。建て主の名字である炭竃(すみかま)という文字と木の塊りである建築にちなんで建て主夫妻が名付けたものです。
そして、今年の春、見事にこの住宅は受賞してしまいました。
みんなのたゆまぬ努力と協力のたまものです。

緑の景観賞_南側からの外観南側からの外観です。屋根は雨をよく切るために、2m5cmと深く出しています。テラスからはレタス畑と遠くの山並みが見えます。季節と天候によって刻々と変化する風景はとてもよいものです。
手前の自然も大木を除いて、全て建築後のものです。 (撮影:炭竃夫妻)

緑の景観賞_北側からの外観北側からの外観ですが、まわりの自然は大木を除き全て下草に至るまで建て主夫妻が時間を掛けた手づくりです。建築前の春にとても大きな台風があり、敷地の針葉樹はほとんどがなぎ倒されました。今にして思えば人命と建て物の安全上幸運なことでした。その後、広葉樹林にゆっくりと切り替えています。そして、この住宅は別荘ではありません。終の棲家です。 (撮影:炭竃夫妻)

緑の景観賞_室内 高さ4m35cmを頂点として屋根をつくり、そのまま骨組みを現して内部の空間にしています。
 外部に面する開口部には全て障子がはまっています。全て窓の外は自然の緑です。

緑の景観賞_上棟式集合写真       上棟式の日にみんなで屋根の上で撮影した写真。