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求められている 建築士による耐震リフォーム

耐震リフォーム_04

[リフォーム前]リビングから庭に出られない窓の造り

ここ数年、少子高齢化が進行、既存住宅数は世帯数を超え、空き家が問題になり、新築住宅着工件数は長期的には減少傾向にあります。
このような住宅事情の中で、国は既存住宅のリフォームに力を入れ、様々な助成制度も展開しています。
特に3年前の震災以降、耐震性を高めていくことが強く打ち出されました。
昨年秋には昭和56年5月末以前に着工された利用者多数の施設等や緊急輸送道路沿道の対象となる建物の耐震診断の義務化や耐震補強への助成が決められました。

 

耐震リフォーム_03

リビングに庭へ出られるテラス窓を設置。
奥にはご主人用の4.5帖の和室

すでに同時期の木造住宅の耐震診断・補強に対しては助成行われていますが、現在、課題になっているのは昭和56年5月末以降に建てられた在来工法木造住宅です。
構造に関して昭和56年に基準法の大きな改正がありましたが、その後、平成12年の改正で地震力に耐える壁の配置バランスや構造材の継ぎ手や仕口・金物が詳細に規定されたため、この間に竣工した建物には耐震強度不足が懸念されているからです。

 

まだ助成制度等は見られませんが、今後、この間の住宅の耐震補強の必要性も検討されていくことでしょう。

 

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(左写真)ダイニング横の茶の間を無くし、収納も確保した、広いリビングダイニングに/(右写真)階段室とダイニングの吹き抜けの壁を撤去して、風の通る吹き抜けに改造

昭和53年竣工の中古住宅を購入し、10年住んでから、子供達の成長に合わせて耐震リフォームしT邸。間取りも大きく変えました。

 

長年住んだ家では家族構成の変化や設備性能の向上などでリフォームを考える家庭も少なくないようです。
こうしたリフォームに合わせて耐震補強をすることをお勧めします。
表面の改修だけでなく、骨組みから丈夫にするには、現在の建物の状態を充分に調査して、適切な耐震設計をすることが基本になります。
それには新築以上に積み重ねた知識や経験が必要になります。
耐震リフォーム設計への建築士の関与は今後ますます求められて行くと思います。

 

[家づくりニュース2014年6月号掲載]