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[ 暮らし-010 ]
望楼の家

暮らし快適部門 推薦アリ

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「望楼の家」は、緑豊かな敷地に建つ、高齢のご夫婦のための住宅です。

築30年の家の建て替えです。前の家は平屋で利便性はよいものの、中廊下型の平面でいつも暗い上、隙間風も入り、断熱性能も低い非常に寒い家でした。建て替え計画では、それらの解決がまず求められました。

住宅は平屋の大屋根の中央に“望楼”が突き出ているような構成です。大屋根部は暗さを回避するためにハイサイドライトのある北上がりの片流れ屋根に。縁側の前に列柱が並ぶ大屋根の1階南側は、たっぷりと軒を出しました。さらに、吹き抜けとなった家の中央には、暗くなりがちな平屋の大屋根の中央部に光を導くように、山を望む大きな窓を設けました。

家づくりの会からの推薦文

彼が住宅を設計するときの特徴は、断熱性能を意識しながら大らかな空間を構成し、細部ではエッジの利いたデザインをしていくことにある。

今回の場合、自然との距離が近い建主だったことから、開口部をいつもより多くして周辺環境を室内に取り込むことに重点が置かれた。当然、断熱性能は不利に働くので、次世代省エネ基準をクリアするところまで断熱材を厚くしていったそうである。

さらに彼の大きな特徴は、インターネットを最大限活用し、設計段階・現場の進捗状況をつぶさに公開することで建主の信頼感を築くことにある。今回の住宅では、建主が送った住みだしてからの感想も公開され、それを読むといかに良好な関係が築けたかが窺える。

デザイン、住宅性能、建主との対話、そのすべてがハイレベルにまとまった住宅だと思う。

(白崎泰弘)

1階部分と2階部分には、向きの異なる片流れ屋根を架けました。外壁は大和張りの杉板と、落ち着いた色彩のガルバリウム鋼板を組み合わせ、緑豊かな山並みと調和するよう配慮しています。

高齢者が暮らしやすいバリアフリー住宅ということで、老夫婦の生活は1階で完結するように。また、玄関までのアプローチはスロープで計画しました。

建物は壁も屋根も通気層を設けつつ高気密高断熱化。南面窓からのダイレクトゲインとペレットストーブで、快適な温熱環境を実現しました。

“望楼”の南面の大きな窓からは、目の前に広がる山の景色を楽しめます。南側の大窓はフィックス窓ですが、北側や東側の窓は開けられるようになっており、屋根の上にも出られます。
望楼の大窓は、すのこや吹き抜けを通して、階段ホールに木漏れ日のような光を落とします。

平面は家の中心に位置する明るい階段ホールを動線の基点して、様々なところを回遊できる間取りとなっています。好きなところに自由にいけるという平屋のメリットを最大限に享受できる間取りです。

インテリアは細かくかけた垂木、すのこが美しい陰影をつくります。床は唐松、力桁階段の段板と八角形の独立柱はタモの無垢材です。

家の南側に連続する縁側は中央で屋根付きの広い中庭となっています。この地域では、ちょっとした手料理やお茶菓子を手に、お互いの家を行き来するような昔ながらのコミュニティが今も息づいています。外から直接上がれる縁側や中庭は、夕方になると自然に人が集まってくる「たまり場」として、うまく利用されています。

建設地
神奈川県平塚市 
敷地環境
郊外(市街化調整区域)
構造
木造
階数
2階建て
敷地面積
657㎡
建築面積
113.19㎡
延べ床面積
123.65㎡
工事費
2600万円
家族構成
夫婦+子供1人
居住者の年齢
68歳、62歳、37歳
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