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[ ノンカテ-002 ]
森の番小屋

ノンカテゴライズ部門

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この家は家づくり大賞の選外になると思われます。それはこの家の固定資産税を納めていないからです。それに水道も電気も入っていません。でも森のこの敷地は借地料として国に固定資産税は納めています。この森を放置して固定資産税を納めているだけではもったいない。これも大きな理由ですが、そこの森の緑が豊富なことから、緑陰で読書にビール、さぞかし気持ちが良いのではないかと思ったことです。しかし、この不景気で別荘ができるものでもありません。予算はない・・・。そうだ生えている木に梁を架ける。その上にデッキをつくる。デッキの上にテントを張ればよい! いい案だ。早速現地に行って測量した。西に道があり東は急峻な谷、そこからせせらぎの音とさわやかな風。ふーむ、なかなかいいではないか。管理人が来た。「何をやるんだい。」「ここにテントを張って緑陰でビール。」管理人は言った「この沢には時々熊が来るよ。」と・・・・・。

妻は「熊がテントを破ったらどうすんの!」と、もっともな私。そこで工房の物置に行った。あるある、在庫が、パネルにサッシに断熱材。これでデッキの上に小屋を造ろう、熊に壊されない家を。とはいえ、トイレはどうする、水はどうする、明かりは、燃料は。トイレは沢で水洗トイレともいかずバイオトイレにした。水は近くの湧水をポリタンクに。この水でうまいコーヒーは点てられる。明かりは当然ランプ。煮炊きはカセットコンロ。

暖房は夢の薪ストーブ。薪は散歩がてらに集めればよい。森に負担をかけないゴミを出さない生活。それはポリ袋より紙袋。ベーシックな食材と塩と胡椒。冷蔵庫を使わない乾物類。暖かい寝袋。風呂はどうする、近くの野天風呂。よーし、決まりと意気こんだ。早速、余った物置の在庫部品に基づき図面を書く。3坪だな、この部品だけでは・・・。いいじゃないか方丈の庵、組み立て分解できる小屋。いやになったら持ち帰ろう。

基礎は3本の木。基礎はないので確認申請もいらない。そのために直ぐに工事に取り掛かる。でも難工事だった。東の谷の落差が3階建てくらいあり、山の斜面の錯覚から水平を出すのが思いのほか苦労した。3本の木に梁を架けてその固定する方法も案じた。アメリカでは幹に直接ボルトを打ち込み、梁を取り付ける方法であるが、どうしても木をいじめているようでできなかった。そこで幹に木の井桁をはさみ、それに梁を取り付けた。

これは木を傷つけない方法であるが、アメリカではこの方法は木にとって芳しくないとされている。この考えは日本人独特なもので木に対する畏敬の念の表れだろうか。ツリーハウスを訪れる友人たちは3本の木に支えられるデッキを見て、それぞれの木の成長が同じではないので水平が保たれないとか、徐々にデッキがセリ台のごとく上がって行くのではないかと心配している。それはジャックと豆の木の世界である。みんな子どもに帰った。

建設地
栃木県日光市 
敷地環境
林野地
構造
木造軸組パネル構造
階数
1階建て ロフト・物見台付
敷地面積
560㎡
建築面積
9.2㎡
延べ床面積
9.2㎡
工事費
非公開
家族構成
不特定多数
居住者の年齢
3~60歳代
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