[ 素材-003 ]

素材ディテール部門

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この住宅の敷地は、高台の閑静な環境の一角にある。公園に面し、3面を道路に囲まれ、その3方向から斜線制限を受け、北側からも高度斜線制限を受けている。建築の形態は、法規上の制限と、必要空間のボリュームから検討し、結局、敷地形状をそのまま住宅の形にした。

建築の表情に柔らかさを出したいと考え、内外壁に杉板型枠コンクリート打放しを用いた。そして、一部外壁には栗の板材を貼って、コンクリートの表情と対比させた。また、風通しが重要な課題であり、2階の居間食堂では、1階から3階までの二つの階段をあえて見せることで空間を縦につなぎ、高さ方向の通風を発生させることを考えた。また、この住宅では合計5つの場所に半屋外的外部を設け、室内の開口部を出来るだけ掃き出しとし、横方向の通風を確保した。また、それらの外部空間を設けることで、空間の視覚的抜けを意図し、気持ち良さを出したいと考えた。

2階和室。撮影:スパイラル小林浩志
この和室は、床脇から部屋に入る。
開口部にはガラスのほか、障子とよしずの引き戸が仕込まれている。
右手壁はスギ板型枠コンクリート打放し、天井は化粧ベニヤ型枠コンクリート打放し。天井照明はコンクリートに直埋めしてある。
床は縁なし畳敷き。

2階居間・食堂。
撮影:スパイラル小林浩志
1階からの階段と、3階への階段の境界に厚さ70㎜の木製格子面をつくり、ガラスを縦に細長く切断し、嵌め殺しにしてある。
この格子は踏面を受ける構造体でもあるため、高さ方向の格子割付は、蹴上げ高さを基準に桝目の割付を行い、水平方向は踏面幅に桝目を合わせている。

3階階段踊り場から、2階居間・食堂を眺める。撮影:スパイラル小林浩志
階段は鉄骨+木造。
手摺は、無垢スチールバーの上
黒味錆色塗装。右手大開口(防火木製サッシ)の向こうに見えるのは、2階テラス。

南側外観。
撮影:スパイラル小林浩志
この家族は静かな暮らしを求めていたので、対面にアパートなどがあり、覗かれるので少しクローズにした。
1階は、車庫入口。
2階は、和室の室内テラス。
3階は、遠くのビルの夜景が美しく眺められるテラス。
左手奥には、児童公園の桜の大木が見える。4月には西側テラスで花見が出来る。

建設地
東京都 
敷地環境
住宅街
構造
鉄筋コンクリート壁式造
階数
地上3階
敷地面積
122.93㎡
建築面積
83.20㎡
延べ床面積
170.45㎡
工事費
-
家族構成
夫婦、子供2人
居住者の年齢
-
設計者名(事務所名)
川口 通正(川口通正建築研究所)
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