[ 素材-008 ]
metis

素材ディテール部門

FavoriteLoadingお気に入り保存

1848年に発見された巨大な小惑星「metis」をモチーフとした住宅。
この小惑星は不規則な外観をしていながらも、太陽のまわりを3.69年という周期で規則的に回っています。
相反する不規則性と規則性、この対比を住空間に多数仕掛け、人のもつ既成概念に刺激を与えるよう心がけました。その時、人々が改めて自分と向き合い、自身の内面にまで浸透する心地よさを再認識します。
敷地は都内の閑静な住宅街に位置する角地。周辺には立派な樹木も多く、限られた敷地面積の中で恵まれた周辺環境を取り入れつつ、周囲との調和も意識しています。
28坪の敷地に地下1階、地上2階の空間構成。地下へも自然光を取り入れるべく、スキップフロアの構成とし、上下方向の移動もストレスを感じさせない工夫をしました。
最上階には人が多く集うリビング。現代の木造技術を駆使した大屋根によって複雑な天井形状を実現し、印象的な開口による光の演出がされています。

最上階に位置するリビング。
木造でありながらも、複雑な天井形状を実現し、大空間を演出しています。
また、適材適所に開口部を設け、それらから差し込む光によって様々な表情を空間が見せてくれます。
光と影、有機と無機、柔軟と堅硬、天と地、太古と未来、ミクロとマクロ・・・これらの対比も空間の中にちりばめられています。

恵まれた周辺環境を取り入れるべく、適材適所に設けられた開口部。春にはお向かいに植えられた立派なヤマザクラ、秋は敷地内とお隣に植えられている紅葉、ハイサイドライトやトップライトから空や月、バルコニーには屋上緑化スペースも設けられ、季節のハーブ類を植えることにより、春夏秋冬、昼夜を問わず自然を楽しむことができます。

趣味のダンスを楽しむ地下スタジオ。スキップフロアで5層の床レベル構成とすることにより、地下にも自然光がふりそそぎます。スタジオ横にはヒメシャラの植わる坪庭とデッキが用意されており、夏でも比較的涼しく屋外空間を楽しむ事ができます。
床材はヒールのある靴で踊っても問題のない堅い竹フローリングを使用。また、地下空間特有の湿度の問題にはホタテ貝の貝殻を利用した塗料を使用し、調湿効果をもたらしてくれます。

2.4mあるブラックウォールナットの無垢一枚板を利用したダイニングテーブル。その脚は無垢板とは相反するスチールの無機質なデザインとしています。
またフローリングはオークを薫製させ、色に深みを出しました。さらにその製造過程で割れが生じ、その割れた部分にシルバー色の樹脂を注入。このように細部に至るところにまで、自然素材と人工素材の対比を用いています。

建設地
東京都杉並区 
敷地環境
住宅街
構造
混構造(RC造+木造)
階数
地下1階・地上2階
敷地面積
92.79㎡
建築面積
53.18㎡
延べ床面積
124.18㎡
工事費
約4000万円
家族構成
夫婦二人
居住者の年齢
60歳代
設計者名(事務所名)
筒井 紀博(筒井紀博空間工房)

図面

FavoriteLoadingお気に入り保存