[ ロングライフ-009 ]
デッキのある2世帯住宅

ロングライフ部門

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竣工3〜4年目の外観です。初めて現地を訪ねた時は、周りにほとんど家もなく緑と日差しが溢れる場所でした。時を経てもこの環境が変わらないように、敷地を囲うのではなく外に開いている家にしたいと考えて設計しました。南面の道路から見える広いウッドデッキはこの家の目玉です。このデッキは2世帯の玄関ポーチも兼ねています。当初、建主さん親子は完全分離型2世帯住宅を希望されていましたが、設計の提案で2世帯が「付かず離れず」何気なく顔を会わせられる場所をつくりました。1階が母親、2階が息子夫婦の領域ですが、その中間に設けたスペアルームも「付かず離れず」の仲介役です。この部屋を介して建物の中で行き来ができますし、必要に応じて双方から鍵をかけることもできます。来客の宿泊にも使えます。当時始まったばかりの太陽光発電も採用。ロフトの上の高窓やウッドデッキでは自然の風の流れを生かし、太陽の恵みも頂いた自然派住宅です。

ロフトに伸びる斜め天井はリビングをゆったりとした広い空間にしています。
寝室の上に設けたロフトはリビングや高窓からの風を寝室側に抜く役目もしています。
右手奥のロフトへのはしごの奥は3畳の隠れ場所です。  (写真:ニューハウス出版)

ロフトからリビングを見下ろしたところ。
アレルギー体質の奥様のために、仕上げは床がコエマツの無垢板フローリング、壁は漆喰塗り、天井杉板張りの自然素材です。竹材のソファが自然素材のインテリアと良く調和しています。バルコニーに面したテラス窓の障子からの光も室内を優しい雰囲気にしています。

デッキの上に2階を乗せたピロティのような構造なので、雨の日も濡れません。ちょっとした大工仕事も可能。夏にはテーブルを出して夕涼みのビールを一杯。さらにデッキの後ろ、北側にも庭を設けて南から北へ風が抜けるようになっています。柱を建てずに広い間口のデッキを造るために鉄骨の梁を入れました。唐松板のデッキ材は建主さんが柿渋を塗りました。

14年目の外観です。今年のお正月過ぎて撮影しました。外壁は当時珍しかった塗り壁の「校倉」仕上げ。仕上げ材の塗り厚が大きかったので、左官屋さん自家製のコテで溝を付けてくれました。痛みもなく竣工時と変わりない感じです。植木は季節によって花や若葉を楽しめるように建て主夫妻が育てていますが、今は冬枯れでちょっと寂しいですね。建て主の要望だった牧場の柵のような囲いも古色の風合いを出して健在です。

建設地
千葉県市原市ちはら台 
敷地環境
郊外住宅分譲地
構造
木造
階数
2階建て
敷地面積
212.62㎡
建築面積
88.62㎡
延べ床面積
144.36㎡
工事費
32,000,000円 (太陽光発電工事、冷暖房設備工事、外構・植樹工事含む)
家族構成
母親+息子夫婦
居住者の年齢
竣工時 40代+60代 (竣工:2000年)
設計者名(事務所名)
菊池 邦子(テリトプラン)

図面

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