[ ローコスト-006 ]
吉永の家

ローコスト部門

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 岡山県東部の特別史跡「閑谷学校」に近い、備前市吉永町に建つ小さな住宅である。お母さんと3人の成人した子供達の4人家族の住まいを、限られた予算で建てることが求められた。南面する交通量の多い前面道路とリビングとの間に計画した小さな庭に、閑谷学校の石塀(せきへい)をモティーフにした、岩砕を載せた土塁を設けた。視覚的、精神的な緩衝地帯の役割を担う。庭を囲った岩砕の凹凸は、エントランスとリビングからの見え方を何度も確認しながら決定された。施主の大好きな草花が四季折々に、エントランスから鑑賞できるのが楽しみである。

 室内は4室の小さな個室以外は、玄関も含めてワンルームとした。各室の間仕切りは、厚さ12mmの合板1枚で造り、最小限のプライバシーを確保している。仲の良いご家族の、今までの生活スタイルを活かしながら、次男さんの車椅子の生活を支援するバリアフリーの生活空間の提案である。

玄関ポーチから見える土塁に囲われた坪庭。
やがて日の当たらない内側の岩砕は苔むし、しっとりと落ちついてくる。お母さん一番のお気に入りの場所である。

ポーチの夕景
トクサの植わったヒューム管の右側が階段、左側が車イス用のスロープ、正面の抜けた先に小さな坪庭が見える。

玄関土間
コンクリートの土間は土足で使ってもらい、長いベンチが車イス乗り変え用の椅子でもあり、ご近所さんとのコミュニケーションの場にもなっている。

玄関土間より居間をみる。
小さな個室の間仕切りは構造用合板1枚。露出の間柱は奥行105㎜の棚になる。天井は化粧垂木(38×235)が見える。垂木の背の間で、断熱・遮音・化粧仕上げを行っている。

建設地
岡山県備前市吉永町 
敷地環境
郊外
構造
木造 
階数
1階
敷地面積
337.59㎡
建築面積
116.37㎡
延べ床面積
83.53㎡
工事費
1700万円
家族構成
母親、子供3人
居住者の年齢
50代、30代、20代
設計者名(事務所名)
岸本 泰三(岸本泰三建築設計室)

図面

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