[ 外回り-011 ]
外部空間の居住性「庭ニ居リマス」

外廻り部門

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京都市内の市街地において建築面積より広い庭を持つ住環境は稀なことである。

この家は、京町家からのリノベーション住宅であるが、以前の増改築によって町家の基本形態は既に失われていた。そこで町家のファサードと基本動線を復元すると共に、外部空間を活用した豊かな住環境を再現することを考えた。

花見のそよ風、芝生の薫り、木漏れ日と雲の形、夕焼けの色彩、遠くに鐘の音、星降る夜の虫の音、紅葉の寂しさ、雪の早朝の深呼吸…ガラス越しでは味わえない外環境の心地良さは枚挙にいとまがない。

そこで屋内と屋外の間に「居住性」のある中間領域 「Open Air Living」と「回廊デッキ」をつくり、自然を五感で感じ取る心地良さを追求した。

回廊デッキからOpen Air Living を見る。
屋内からソファーを持ち出すと屋外リビングに、テーブルを持ち出すとランチテラスになり、季節の移ろいの中で気持ちの良いひと時を過ごす。そんな贅沢な場所になればいいと考えた。

外風呂から回廊デッキを見る。
町家の形態的な特徴にトオリニワと呼ばれる土間通路がある。このトオリニワの動線を復元し更に屋外まで延長し、中庭を回遊する「回廊デッキ」を設けた。
またその動線上に庭や星を眺めながらゆっくりと湯に浸かれる屋外の風呂とレインシャワーを併設し、屋外空間の快適性を追求した。

2階からルーバーを見下ろす。
回廊デッキとOpen Air Living上部の羽根板のルーバーは、ブラインドのように隣家からの視線と日照をコントロールしている。屋外であるが緩やかに囲われることによって、屋内に居るような落着きのある空間になっている。

設計当初のスタディスケッチ
ルーバーとデッキ、列柱によって極端な方向性を持たせた。伏見稲荷の千本鳥居のように連続性から生れる非日常的な空間でありながら、日常的に楽しめる場所をつくろうとした。

建設地
京都府 京都市 
敷地環境
市街地
構造
木造(伝統工法)
階数
2階建
敷地面積
建築面積
延べ床面積
工事費
家族構成
居住者の年齢
設計者名(事務所名)
北野新吾 北野幸子(STUDIO NORD 一級建築士事務所)

図面

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