[ 外回り-004 ]
SHEER DROP

外廻り部門

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かつての川を暗渠とした緑道沿いに敷地があります。
緑道を上空から見ると蛇行して緩やかな流れを形つくり、植栽や人工の小川が生む境界の曖昧さが、優しい印象を都会の風景の中に与えています。

一方、緑道の敷地側の環境は、小さく不定形な土地達が寄せ合うように集まり
計画地の形状も見たこともない多角形の旗竿敷地で、西側は生活道路と繋がり南側には大きな桜の木がありました。

周囲の自然の緩やかで柔らかさを敷地の中に引き込んで、建物を含めて一体の景観となり、さらには室内と外部が呼応しあう気持ちの良い関係を作り出したいと考えました。

 

敷地境界はほぼ植栽で形つくり曖昧さを感じさせ、隅々にスペースが生まれるように建物を配置します。

一見奇抜に見える建物形状は敷地の不定形さを効率的に用いるために生まれたデザインです。1階をすぼめ2階部分がせり出しオーバーハングしているキノコのような形です。
こうすることでグラウンドレベルに小道や隅々のスペースに庭をつくり,光や風を通して緑陰を生み、周囲への圧迫を減らして空間的拡がり感や抜け感を作ります。 つづく

ここで形成される微気候が室内に心地良さをもたらします。さらには気化熱を奪われたエアーが室外機にもたらされるように配置されました。

屋上は遮熱性を高め、上空から鳥たちが眺めても緑道と同じ環境だと思ってもらうために緑化され、小さな家庭菜園があります。
ヒートアイランドに対するレジスタンスは地上部分にも及び、小道はホワイトコンクリートと多孔性石灰岩の洗出しの適度な蓄熱性になっています。  つづく

緑多いこの環境の中で自然は目立たないけれども、圧倒的な存在を持っています。周囲の建築物の外壁はテクスチュアーコピーされた乾式建材で利便性と機能を持ちながらも、この風景の中では精一杯背伸びして足りなさを装っているような幼さしか感じられません。

この建物の個性ともなっている2階外壁は自然の持つ確かな存在感に対比しながら調和をもたらす強いものが必要だと感じて生まれてきました。 つづく

緑道を散歩する人々は 壁を眺め、“これはコンクリートなんだね、こんな風に作れるんだ”と感じてくれています。ものつくりの力が壁を確かな存在にしてくれたのです。

小さな庭に植えられたベリーや他の実なる木から人も動物も季節をもらっています。南側の桜木のある庭では猫が居心地良さそうに用を足して住み手を困らせています。

建設地
東京都世田谷太子堂 
敷地環境
住宅地
構造
木造
階数
2
敷地面積
非公開
建築面積
非公開
延べ床面積
非公開
工事費
非公開
家族構成
非公開
居住者の年齢
非公開
設計者名(事務所名)
藤井兼祐(FUJII DESIGN STUDIO)

図面

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