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「リフォーム」から「リノベーション」

「リフォーム」から「リノベーション」01_松澤

[現状を残す和室] 落ち着いた和室を極力保存しながら、耐震補強と断熱補強をしっかりと行いました。


数年前までは、建て替えかリフォームか?というような記事がよく見られました。
私も相談があった場合、1,000万円を超えると建て替えを勧めていたような気がします。
またリフォームの依頼も設計事務所にはほとんどありませんでしたが、ここ5年くらいの間に状況がドンドン変わって参りました。
リフォームの依頼が全く無かったわけではありませんが、増築や間取りの変更、バリアフリー化などの数10万円から300万円くらいまでのものがあった程度でしたが、法改正で増築が難しくなったり、耐震補強の補助金が出るようになったり、住宅が余る状況や不景気感があったりで、住宅工事を取り巻く環境が大きく様変わりして参りました。
ここ2、3年は私の事務所でもリノベーションの依頼が少しづつですが出て参りました。

 

リノベーションはリフォームと違って、規模が比較的大きな工事で、新たな魅力を加えるものと考えていますが、そのスタートは耐震補強からのものが多くなっています。
もちろん家族構成が変わって、建て替えるのもどうかな?という建て主さんもいます。
今、建て替えかリノベーションか?の分岐点(総工費)は、既存建物の程度にも拠るのですが、構造的に補強が可能であれば1,500万円かなと考えています。
構造的には比較的安心な、マンションの木の家化などもしたいと考えていますが、戸建の場合は構造体に不安が残るので、しっかりとした事前調査や打合せが必要になります。
新たな魅力を加えるという点では、建築家に依頼する価値が十分にあると思います。
単に直す、きれいにするのではなく、フルのリノベでは新築とは違った魅力を得られるかも知れません。

 

「リフォーム」から「リノベーション」02_松澤

[大きく変わったLDK+] 応接間+DK+和室+縁側を、ほぼワンルームのLDKとして、快適で楽しい空間としました。隣接した脱衣室、浴室、トイレも新しくし、動線をスムーズにしています。

「リフォーム」から「リノベーション」03_松澤

[外観] 昭和56年新耐震になる前の住宅の耐震補強+バリアフリー化+いろいろ今回のリノベーションは珍しいパターンではありますが、予算の関係で外部はあまりいじらない工事となりました。

 

 

建築DATA

1階床面積 : 76.599㎡(23.17坪)           〈家族構成〉
2階床面積 : 33.124㎡(10.02坪)            夫婦
延べ床面積 : 109.723㎡(33.19坪)     
構   造 : 木造2階建て

[家づくりニュース2016年3月号掲載]