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吉川の家 ~ 3本の足を持つ住宅 ~

写真:小川 重雄

吉川の家-外観_庄司

ライトアップされた斜め壁とスカルプチュアルな建築造形。
北西両方向に迫り上がるRC斜め壁からRCスラブ上に木造+ガルバリウム鋼板のフレームで覆われた2Fの構造ヴォリュームが跳ね出しています。


○ 大交差点に建つ
郊外に建つ若い夫婦のための住宅です。
吉川の家-室内_庄司

リビングの西(左)側の大開口部からは桜並木を臨むことができます。
床はウォルナットフローリング仕上げ、天井には露出型の空調機とダクトが見えます。

計画地は将来の歩道セットバック部分を除くと24坪ほどの狭小敷地で、幅員22mの市道と幅員11mの県道が交わる大きな交差点の南東角に位置しています。
西側市道の対岸には吉川市を5㎞近くにわたって南北に貫く桜の並木道が存在し、敷地からはその木々の緑を臨むことができます。
本計画では、圧倒的なスケールを持つ大規模交差点と対峙する、存在感のある造形を持つ建築を提案したいと考えました。

 

○ スカルプチュアルな造形
この住宅では、1F機能はエントランスとホールのみとし、その他のヴォリュームは建て主さんのご希望である3台分の駐車場確保のため外部に開放されたピロティー空間とした上で、この住宅における主な居住空間は全て2Fにプログラムしています。
斜めに迫り上がる象徴的な3本の足“RC傾斜壁”に支えられるフレーミングがこの住宅の建築造形を決定づける大きな要素となっています。
傾斜壁からは西側と北側へスラブを跳ね出させ、そのキャンティヴォリュームを木造の架構で包み込むことによって、必要な居室空間を確保するとともに、この住宅の建築造形を完結させています。
桜並木に向かって視覚的方向性を持つ大開口部によってその眺望を確保し、狭小住空間における開放感と快適性を実現させるとともに、混構造による象徴的なスカルプチュアルな造形を実現させました。

 

建築DATA

1階床面積 : 57.00㎡(17.24坪)          〈家族構成〉
2階床面積 : 54.83㎡(16.59坪)           夫婦+子供1人
延べ床面積 : 111.83㎡(33.83坪)     
構   造 : RC造地上2階建て

 

[家づくりニュース2015年11月号掲載]