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杣(そま)

写真:スパイラル/小林 浩志

外観は、杉板型枠コンクリート打放し仕上げに、一部栗の板材を貼って表情に柔らかさを出しています。

 

杣_2階和室

2階和室。開口部にはガラスのほか、障子とよしずの引き戸が仕込まれています。

この住宅の敷地は、高台の閑静な環境の一角にあり、公園と3面を道路に囲まれている。その3方向からの斜線制限と、北側からの高度斜線制限を受けています。

 

建物の形態は、これらの法規制限と、必要空間ボリュームから検討して、敷地形状をそのまま住宅の形にしました。
敷地のコーナーには、樹形の美しいモミジを植え、各階から公園内の桜の大木や木々と重ね合わせ、眺めることができるように考えました。

 

外観は、建築の表情に柔らかさを出すため、内外壁に杉板型枠コンクリート打放しを用いています。
一部外壁には栗の板材を貼って、コンクリート打放しになじむことを考えました。

 

構造は鉄筋コンクリート壁式造とし、内部空間から柱型をなくしました。
また、風通しが重要な課題でしたので2階の居間食堂では、1階から3階までの2つの階段をあえて見せることで、空間を縦につなぎ、高さ方向の通風を発生させるようにしました。
そして、出来るだけ深い庇のある外部空間を各階に設けて、雨除けと夏の日除けに役立たせるようにしました。
それらは建築の陰翳を醸し出すことにも寄与しています。

 

建物の外周には、塀を巡らせ、防犯とプライバシーを確保しましたが、道路境界線から20センチ程度後退させ、その部分にも下草を植え、塀に屋根を掛け、左官仕上げを用いることで、威圧感をできるだけ感じさせないよう配慮し、道行く人々にも楽しんでもらえるようにと考えました。

杣_2階リビング

2階リビング。ガラスの入った格子スクリーンの奥は、階段室を隔ててキッチンがあります。

 

建築DATA

1階床面積 : 11.72坪 (38.77㎡)           〈家族構成〉
2階床面積 : 19.84坪 (65.59㎡)            夫婦+子供2人
3階床面積 : 19.99坪 (66.09㎡)  
延べ床面積 : 51.56坪(170.45㎡)     
構   造 : 壁式RC造3階建て

 

[家づくりニュース2014年7月号掲載]