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知多(ちた)の家 ~5度目の増改築~

知多の家-ダイニング_後藤

耐震改修したダイニング:以前は少し暗めの空間でしたが、天井を高くし既存の梁を少し見せ、室内を漆喰で塗り直して、軽やかな光と風で満たされる空間に変わりました。


はじめまして、今年入会させていただいた後藤です。
生まれも育ちも三重県で、今も三重県に住んでいますが、仕事場が名古屋なので、余所の人には三重なの?名古屋なの?とよく聞かれます。
ということで最近は「三重県名古屋市の後藤です」と言っていますが、なんか変だぞと気づかれないのも少し寂しい所です。

 

知多の家-外観_後藤

外観:薄暗かった前面道路に陽が入るように、道路から建物を少し控えて配置しました。道路と建物の少しの間が、まちの人が集まる場になって賑わいをつくっています。

1年前に愛知県知多市で完成した住宅のご紹介です。
タイトルにあるように、今回で5度目の増改築となりました。
その時代の生活に合わせるように増築と改築を重ねられた大きな家でしたが、大きく複雑になりすぎた部分を壊し、おじいちゃん、おばあちゃんが慣れ親しんだ部分は、耐震改修をし、新たに必要とされる部屋を増築するという計画は、解体~耐震改修~解体~増築という大掛かりな工事となりました。
耐震改修し残す部分だけで30坪ほどあり、十分生活できる空間であったので、ただ部屋を増築するだけではまた使われない部屋になるかも?と懸念もあり、日々長く過ごす部屋となるアトリエを、普通なら生活空間に近くにするのが便利とも思いましたが、敢えて一番遠ざけ、更にまちに開かれた場にもなるよう提案しました。
建物が完成に近づき、奥様もここなら出来るわ!と一念発起し、機織り教室や子供たち向けのワークショップを開いたりと、今では知人友人だけでなく近所の方や学校帰りの子供たちがふらっと顔をみせる、まちの賑わいの場として、家中に楽しい声が響いています。

知多の家-アトリエ02_後藤

トップライトの光がアトリエに彩りをつくり、格子を通して他の部屋にも光と影を届けてます。
 

知多の家-アトリエ_後藤

アトリエ:びっくりする程の大量の糸を収納出来て、ミリ単位の作業も出来るようにいつも明るく、全身を使った作業でも大勢の人でも窮屈さを感じない空間にしました。

建て主様の木を「いっぱい」使ってほしい!というご要望に応えて、見え方や空間の質に合わせて、設計中も現場でもあれやこれやと選んで、材木屋さんにも協力して頂き、仕上げに16種類もの木を使いました。
ただ建て主様からこんなに使ってとは言ってないですよ~(笑)と話になり、「いっぱい」とは種類の事ではなくて、量の事だったという僕の勘違いでしたが、空間に合っているし、木の表情が素晴らしいとすごく喜んでもらえて良い想い出話になりました。

 

建築DATA

1階床面積 : 1階床面積 : 既存改修部 98.09㎡(29.7坪)/ 増築部 114.19㎡(34.5坪)  〈家族構成〉
2階床面積 : 増築部 42.07㎡(12.7坪)                           祖父母+夫婦+娘 
延べ床面積 : 254.35㎡(76.9坪)    
構   造 : 木造2階建て

 

[家づくりニュース2015年8月号掲載]