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記憶を受継ぐ家

記憶を受継ぐ家-外観_吉原

昔の面影を残しつつ、生まれ変わった外観。


以前、ここにも書いた住まいが完成しました。
この住まいは、築40年近くとなる木造2階建てのリノベーションです。
昭和56年以前の建物なので、現在の耐震基準を満たしておらず耐震性に不安があることと、親世帯だけで住んでいた住まいを、子世帯と共に住む2世帯住宅につくり直せないかと計画が始まりました。

 

愛着ある住み慣れた住まい。
親の代から住み続けられ、数々の思いでが刻まれた家族の居場所。
新築かリノベーションかと随分迷われましたが、後世代に家の記憶を残し、2世帯それぞれが程よい距離感が保てるよう全体的にプランを考え直し、構造や断熱、設備なども、もとの性能以上にし建物を再生させることとなりました。

 

古いモノを今の生活に取り込むリノベーションは、新築とは違った様々な発見があります。
古いモノの中に見つける新しい価値、キズのついた柱や梁、年季の入った障子や欄間は、家族の歴史を表し、空間に奥行を与えてくれます。
何十年も使い込まれたモノだからこそ味と深みが生まれ、住まいにくつろぎや落ち着きをもたらします。
古いものと新しい技術が程よく織り交ざった住まい。
以前の家の記憶を残しつつ、次の世代に受継がれる住まいとなりました。

 

記憶を受継ぐ家-室内①_吉原

井が落とされ開放的になった室内。
子供部屋のロフトに繋がる小窓。

記憶を受継ぐ家-室内②_吉原

書院格子や障子、古材などを再利用、無垢板や漆喰など古い材料と馴染む室内。

建築DATA

1階床面積 : 33.03㎡ ( 40.24坪)           〈家族構成〉
2階床面積 : 72.71㎡ ( 21.99坪)            両親+夫婦+子供2人
延べ床面積 : 205.74㎡ ( 62.23坪)     
構   造 : 木造2階建て+ロフト

[家づくりニュース2014年3月号掲載]