【 40-50坪 】

樫の木を望む二世帯住宅

写真:吉田 香代子

樫の木を望む二世帯住宅-室内_赤沼

左から2階子世帯の寝室、小屋裏、LDK、テラスと繋がる一室空間。内外共に木製引込み戸と収納ブラインドでTPOに合わせて調整する。


建て主さんは高齢のご両親と共働きの娘さん夫婦、近くには独立した息子さんが居ます。
樫の木を望む二世帯住宅-外観_赤沼

内と外を繋ぐ、板塀で囲われた坪庭、通り土間とテラス、奥には表庭と隣地の白樫が続く。

日々の居心地はもちろんのこと、定年後の暮らし方から将来の変化も見据えて介助しやすく世代で住み繋げていけること、小さなお店もできる予備配管など、じっくりと話し合いを重ねました。

 

敷地を見てまず目を引いたのは西隣地に根をはる白樫(区保存樹)の大木です。
娘さんが子供の頃から見慣れていたその大木をかこむように、枕木の駐車場と表庭、玄関ポーチを設けて親世帯と子世帯、白樫のある街並みとが程よい距離を保てるようにしました。
1階の親世帯は、玄関を兼ねた薪ストーブのある通り土間から板塀で囲まれ水盤のある落ち着いた坪庭へと繋がります。2階の子世帯も専用の玄関と水廻りを設けて設備も全て分離、必要な時は内部扉を使い気軽に行き来します。白樫の大木は、玄関ポーチや通り土間、2階ホール、LD、ウッドテラスと様々な場所や高さから望め、水盤の坪庭や周辺の緑と共に時間や季節の変化を感じることができます。

 

竣工後、水盤の庭には息子さんが始めたメダカ鉢のビオトープが育ち、定年を迎えたご主人の薪ストーブ焚きも手際よく、夫人のストーブ料理をご馳走になりました。
最近では黒猫も加わり日々ご家族らしい住まいに彩られています。

 

建築DATA

1階床面積: 77.36㎡ (23.4坪)           〈家族構成〉
2階床面積: 66.78㎡ (20.2坪)            両親+夫婦+息子さん時々泊り
延べ床面積: 144.13㎡ (43.6坪)
構  造:木造2階建て

[家づくりニュース2016年6月号掲載]

森のあとりえ

森のアトリエ-LDK_山下

仲間が集い語らう大空間のLDK、赤いキッチンが心を高揚させます


森のアトリエ-室内_山下

窓の向こうには四季折々に表情を変える安曇野の景色が広がります

長野県安曇野市の西の端、雄大な北アルプスの麓に建つ「森のあとりえ」は忙しく日々を過ごす都内在住のクライアントが、学生時代の想い出がたくさん詰まった信州松本・安曇野で「いつもと違う暮らしがしたい」、「安曇野で活躍する作家達のギャラリーとなる空間を持ちたい」「最終的には移住をする」という事を前提に計画された別荘です。

 

「いつもと違う暮らし」を楽しむため、オフホワイトと木を基調とした作りの中に玄関ドアをはじめとする赤・青・緑の「色」や「模様」などポップな要素を取り入れました。
「色・模様」を取り入れる事で建物は全く違った表情を持ち、それらを目にする事で視覚的な面から心の高揚感が溢れ出し、住まい手の個性が溢れた「いつもと違う暮らし」が生まれました。

森のアトリエ-玄関_山下

お客様を明るく元気よく迎えてくれる赤い玄関ドア

また、クライアントが集めた「安曇野の作家達」による作品を飾るスペースも各所に設け、時には作家達に展示ギャラリーとして利用して貰いたいとのクライアントの心遣いがあります。

 

もう一つの「いつもと違う暮らし」は、北アルプスに面した南・西面には大きな窓とテラスを設け、四季折々に移りゆく北アルプスや里山の風景、森を吹く風、沢を流れる水の音、しんしんと音を立てずに降る雪さえもがまるで自分だけのためにあるかのように感じます。
35畳という大空間のリビングでは、集まってくる仲間達も自由に料理を作ったりお喋りを楽しんだりして、「いつもと違う暮らし」に触れてもらおうとの思いから、赤い扉のオープンなアイランド型キッチンが設置されています。

 

建築DATA

1階床面積 : 21.97㎡ ( 6.64坪)          〈家族構成〉
2階床面積: 114.11㎡ (34.51坪)            夫婦など
延べ床面積: 136.08㎡ (41.16坪)
構   造 : 木造2階建て

[家づくりニュース2016年5月号掲載]

つばさの家 -RC造で実現した開放的空間-

つばさの家-LD_白崎

手前からリビング-ダイニング。雁行配置をしながら、中庭の向うにワークスペースがあります。


敷地は住宅密集地にあり、杉並区の定める地区計画上、耐火構造であることが求められました。
また、近くを通る環状線からの遮音対策も考え、RC造とするのが自然な選択肢でした。

 

つばさの家-外観_白崎

南側テラスから見上げた外観。大きな開口と、2層ある深い庇が特徴。上部のベイマツの軒庇はテラス部分のみならず、南面の間口いっぱいに架けています。

つばさの家-アプローチ_白崎

アプローチ側からの外観。プライバシー保護を目的に、奥に開放的なリビングがあることが判らないようにしています。

RC造の場合、木造と比べて柱間の距離を大きくとることができるので、大らかな生活スタイルの建主にふさわしいスケール感を出すことができます。
また、南面に対し大きな開口を設けて家の奥まで陽光を届け、夏の強い日差しを遮るために深い庇を設けました。
さらには、家の中心に中庭状のルーフテラスを設けて周囲に開口部を設け、そこから下に光を落とす工夫をしています。

 

RC造であることのメリットやオーナーの要望を収斂していった結果、屋根や天井が「つばさ」を広げたような形状となり、大らかな家族を表現するのに相応しいものとなりました。
「つばさ」を仰ぐと、周囲から覗かれる心配なく青空が垣間見え、住宅が密集しているとは思えない「のびやかな」空間に仕立て上げることができたと思っています。

 

建築DATA

1階床面積 : 100.61㎡(30.43坪)           〈家族構成〉
2階床面積 : 63.64㎡(19.25坪)            夫婦+子供2人
延べ床面積 : 164.25㎡(49.68坪)     
構   造 : RC造地上2階建

 

[家づくりニュース2015年12月号掲載]

井口の家 ~Uさん家の小さな図書館~

井口の家_村田

西の庭へはブリッジから。ベンチの上にはパーゴラを設えてあり、ブドウを絡ませます。


井口の家_村田

図書室から東の主庭を見ています。主木はモミジを選びました。

家族全員の本を一箇所にまとめ、みんなで読めるようにしたい。」
この家には、そんな要望から生まれた大きな本棚のある図書室があります。
本を読むという行為は極めて個人的な行為ですが、一箇所に本をまとめることで、家族間で共通の話題を生むきっかけとなります。分け隔てなく本を選べる環境をつくることで、本を仲立ちとして家族をつなぐ素晴らしい要望だと感じました。

 

この地域は建ぺい率が厳しく(40%)地上部の面積が限られるため、地下を作る必要がありました。2階はお向かいの緑を借景として楽しむリビングで、1階は個室と水まわり、地下は寝室。そして、読書にふさわしい環境と外とのつながりを求めて半地下を図書室にしています。
床面は地面から1.2mほど低いところにあり、天井の高さは3.8mほど。その大きな壁の一面が本棚です。半階下がることで、地面にもぐるような格好となり、適度に囲まれて落ち着いた雰囲気になっています。東西両側はウッドデッキのある庭で、読書の途中でふと上方に視線をむけると、風にそよぐ緑と空が見えるという具合です。庭へはブリッジから自由に行き来できます。


 

デッキの木漏れ日の中で風を感じながら、あるいはソファにゆったりと身をあずけて、時には階段に腰掛けながらなど、その時々の心地よい場所を選んで読書を楽しめるように考えました。

 

建築DATA

地階床面積 : 39.17㎡(11.85坪)           〈家族構成〉
1階床面積 : 50.18㎡(15.18坪)            夫婦+子供
2階床面積 : 52.76㎡(15.96坪)
延べ床面積 :142.18㎡(43.01坪)
構   造 : 木造・地上2階、地下1階建て

[家づくりニュース2015年9月号掲載]

「久が原の家」子育てを楽しめる二世帯住宅

久が原の家-LD_吉原

キッチンを中心とし、自然素材を使った気持ちの良いリビングダイニング。


二世帯住居の生活スタイルは、昔とは違い随分と多様化してきています。
二世帯とされる理由としては、共働きをする子世帯が増えたこと、将来の親世帯の高齢化を考えて、実家を受継ぎたいなど様々です。二世帯住宅は生活の場が重なることにより、建築費や光熱費などの経済的なメリットがあり、実家の建て替えやリノベーションの場合には、特にその効果が大きくなります。また経済面だけでなく、急な外出や病気などいざという時に、世帯間でサポートし合えるという安心感、親世帯は子や孫と暮らせる楽しみ、子世帯にとっては家事や育児の協力が得られるというメリットがあります。そして二世帯住宅は、いくら親子といっても生活スタイルや趣味の違いがあるので、世帯間の要望をバランスよく、自由な発想でプランに纏めてゆくこと事が重要なポイントとなってきます。
各世帯間のプライバシーを確保し、みんなが集まれるパブリックな場所とそれぞれが落ち着ける居場所を考え、また親世帯が高齢となった場合のバリアフリー対策なども大切です。

 

久が原の家-ロフト_吉原

リビングに繋がるロフトは、子供たちの秘密基地。

「久が原の家」は、もともとご両親が住まわれていた家を、マンション住まいだった子世帯と一緒に暮らすために建て替えた家族6人のための二世帯住宅です。上下階に各世帯をゾーン分けすることにより、お互い気を使わないよう世帯間のプライバシーを尊重しつつも、同居することによって家事・育児が協力でき、さらに将来、介護の面でもサポートし易いように計画しました。
1階は、親世帯のためにスロープや引戸、広い水回りの計画などにより「バリアフリー」に配慮し、趣味の庭いじりも楽しめるプラン。2階はキッチンを中心とし、ダイニング、リビング、子供スペースと繋がる、子世帯が「子育てを楽しめる家」がテーマの住まいとしました。

 

建築DATA

1階床面積 : 78.66㎡(23.79坪)           〈家族構成〉
2階床面積 : 82.81㎡(25.05坪)            両親+夫婦+子供2人、計6人
延べ床面積 : 161.47㎡(48.84坪)     
構   造 : 木造2階建て

[家づくりニュース2015年5月号掲載]

吉祥寺南町の家

撮影:小川 重雄

吉祥寺南町の家-室内_庄司

高さ4.4mの吹抜空間の上部に穿たれたトップライトから1階のリビングに天空光が差し込みます。壁は杉板型枠によるコンクリート化粧打放し仕上げで、木目の柔らかさを表現しました。


東京・吉祥寺の駅から徒歩15分に立地する5人の子供たちを含む9人家族のための住宅です。
敷地は歪みのない長方形の地型で、整然と升目状に区画された閑静な住宅街の一画に位置していました。
この住宅では、子供たちを健やかに育むための器として豊かな明るさとおおらかさを備えた住空間を持ち、その優良な矩形敷地に相応しい直線的でシンプルな建築を提案したいと考えました。

 

○ バッファが創る豊かさ

吉祥寺南町の家-外観_庄司

敷地ヴォリュームの中に3.5m角の “Cube BOX” が4.5mのキャンティレバー形状で浮かんでいます。“Cube BOX” の外壁は外断熱無目地左官工法+漆喰塗りです。

建蔽/容積:40/80%という厳しい網掛けの中で、必要な床面積を確保するために、この住宅は最大の建坪を前提とした地下1階地上2階の構成になっています。
敷地の外周部の南・西・北に3枚の壁を立て、その壁に囲まれたヴォリュームの中に3.5m角のCube状の断面形状を持つ矩形のBOXを浮かべます。
3枚の壁と挿入された “Cube BOX” の間に創り出される「バッファゾーン」は中庭・トップライトを持つ階段吹抜・リビング空間の三つの機能を持ち、各々が光溜まり、或いは風の通り道としての役割を果たします。
そこに満ち溢れる柔らかい光や風は、地下の居室を含む住空間の隅々にまで浸透し、この住宅に居心地のよい豊かな空気感をもたらしていくのです。

 

○ ZEB化住宅への展望
この住宅では、“Cube BOX” の屋上に外観からはその存在を判別できない断面処理で太陽電池パネルを搭載させることによって、ソーラーパネルを敷設したプロトタイプ住宅としての意匠性を追求するとともに、将来的な完全ZEB(Zero Emission Building)化の実現も視野に入れています。
ほぼ真南に正対させた出力4.0kwの太陽電池パネルからの発電によって、竣工後のデータ上、季節によっては金額ベース(買電金額−売電金額)におけるZEB化は既に達成できていると建て主さんも喜ばれています。

 

建築DATA

地階床面積 : 40.76㎡ (12.33坪)           〈家族構成〉
1階床面積 : 68.59㎡ (20.75坪)            夫婦+親族2人+子供5人
2階床面積 : 54.60㎡ (16.52坪)
延べ床面積 : 163.95㎡ (49.60坪)     
構   造 : RC造地下1階地上2階建て

[家づくりニュース2015年2月号掲載]

春日部のいえ/2.5世帯で住む住まい

春日部のいえ_室内_福田

2階の居間は勾配天井にして梁を見せて、小さなお子さん用にブランコがかけられるようにしてあります。


この度、家づくりの会に入会させて頂きました、福田建築設計事務所の福田隆一と申します。
会に入らせて頂くきっかけとなったのは、6年前に現事務所を立ち上げ独立した際、たまたま建築雑誌でみた家づくり学校生徒募集の文字。
この学校に出会い設計者として建築家としての心構えを勉強させていただいたことが、今の入会につながっています。
家づくり学校とは、家づくりの会の先輩方が運営されており、良質な住宅設計を目指す若手設計者に向けた、実践型カリキュラムを4年間で学ぶ学校です。
(先日、建築学会の教育賞も受賞されました。僕はかろうじて若手で入れてもらえました。)
独立したての右も左もわからない時期に、この学校に出会えたことはとてもラッキーなことでした。
今回、会に入会させていただき、よりよい家づくりを提供していけるように、皆さんといっしょに勉強しながら楽しく活動していければと思っております。
よろしくお願いします。

 

春日部のいえ_室内02_福田

1階の居間は、明るめの色味で統一し落着き感を持たせました。

まだ独立したばかりで、実績は少なく、ご紹介できる物件は本当に限られてしまうのですが、去年竣工した2世帯で住まう家をご紹介したいと思います。
この家は、地元の足立区の大工さんから紹介を頂いたお施主さんの家です。
細かく言うと2.5世帯となる大家族の家となります。
いままでお互い離れて住んでいた人たちが集まって一緒に住むということはやはり課題が多く、家に対する思いの違いや世代間の生活感の違い、お金に関する感覚の違いや時間のずれ・・・などなど、住む人みんなのヒアリングからスタートし、意見のまとめに右往左往しながら、何度も何度も、間取りを練り直しやっと出来上がった気持ちの良い家です。
生活空間は1階と2階で分け、インテリアに対する趣味の違いや、生活への思いの違いを分けました。
なるべく素材も自然なものを採用し、小さなお子さんにも本物に触れることのできる空間ができたと思います。周辺は田んぼに囲まれたとても環境の良いところです。
カエルの声、合唱を久しぶりに聞きました。
末永く、仲良く住み続けていただけたら、うれしいなと思い、願います。

 

建築DATA

1階床面積 : 70.38㎡(21.28坪)           〈家族構成〉
2階床面積 : 70.38㎡(21.28坪)            祖母+母+若夫婦+子供2人
延べ床面積 : 140.76㎡(42.57坪)     
構   造 : 木造2階建て

[家づくりニュース2014年10月号掲載]

wedge

wedge-①_水口

上り坂と下り坂が交差する敷地。鋭角に立ち上がった建物エッジが印象的な表情となりました。


敷地は横浜らしい観光スポットのすぐ近くで、観光客などの人通りの多い上り坂と住宅地へと下る急勾配の下り坂が鋭角に交差する三角州のような変形敷地。
公園などの緑も多い風致地区であるため色々な制限も多く、敷地面積を最大限に活かすために建物は敷地形状をそのままセットバックしたような形の地下1階、地上2階の鉄筋コンクリート造の住宅としました。

 

建物の使い方は定住するための住宅というわけではなく、当面は友人を大勢集めてのパーティや週末だけの宿泊などのゲストハウス的な利用として、将来的には建物の住居部分の賃貸住宅への転用や、建物の一部を店舗としても利用できるようになど、かなり複雑な御要望のもとに計画した住宅です。

 

街に対してそのエッジがそびえ立つような杉本実型枠コンクリートの荒々しい外観の建物ですが、少なめに設けられた開口部からは周囲の公園の緑や前面道路の桜並木、横浜の夜景などの眺望がうまく取り入れられてもいます。

 

wedge-②_水口

(左写真)桜並木の上り坂側から見る外観。     (右写真)外階段は住宅部への専用アプローチ。3層にわたる窓は木製建具。

 

建築DATA

B1階床面積 : 50.58㎡ (15.30坪)           〈家族構成〉
 1階床面積 : 50.58㎡ (15.30坪)            夫婦+子供2人
 2階床面積 : 50.58㎡ (15.30坪)           
PH階床面積 : 5.14㎡ (1.55坪)
 延べ床面積 :156.88㎡ (47.45坪)     
構    造 : 鉄筋コンクリート造、地下1階地上2階建て

 

[家づくりニュース2014年8月号掲載]

キッチン中心の住まい

キッチン中心の住まい_室内01

奥様お気に入りのキッチンスタイル。素材は珪藻土塗りで仕上げました。
ダイニングテーブル上部照明は大好きなマリメッコで!


キッチン中心の住まい_室内02

リビングルームから2階子供室に繋がる吹き抜け

この住まいは東京から450キロメートル離れた和歌山県岩出市に建てられました。
希望はキッチンを中心に生活出来る空間構成でした。

 

よく見かけるLDKですが、キッッチンの右手にはダイニングスペース。
反対の左側にはリビングスペースを配置、横並びにする事で動線計画が単純化され家事動線がとても便利と評判。
またスタイルはアイランド型キッチンスタイルなのですが(サイズ90㎝×270㎝)手元をあまり見せたくないために水栓金具の高さを基準に三方袖壁を設けました。
写真では見えていないけれど、天板カウンター幅サイズも3種類に分類し、機能面も重視しました。
ここまではよく有るのですが意外と今まで気がつかなかった奥行き90㎝の利用価値。
奥様曰く、キッチンの前に炊飯器・コーヒーメーカー・ミキサーまで置けて作業性はすこぶる快適とのこと。
そして壁面内部に取り付けた温水機等のリモコン装置の場所もお気に入り。
「まるで我が家の司令官に成った気分です。」と話してくれました。
家のスタイルは木組みを少しだけ表し、大きな空間を介して2階プレイルームへと繋がる。
この場所は音楽好きの家族みんなが集まり、毎日夕飯のあと演奏会が始まるのです。

 

建築DATA

1階床面積 : 87.49㎡           〈家族構成〉
2階床面積 : 54.62㎡            夫婦+子供2人+祖母
延べ床面積 : 142.11㎡     
構   造 : 木造2階建て

[家づくりニュース2014年4月号掲載]

遠山杉の家

遠山杉の家-外観

(外観)南の道路側の外観。厚塗吹付材と板張でシンプルに仕上げられた2階リビングの家。

高台の住宅地、奥様の実家のすぐ近くで購入された中古住宅を新しく建替えた家です。
南道路の日当たりの良い敷地で、道路の反対側は緑地帯を介して交通量の多い幹線道路が通っています。

地味な普通の家で十分です(笑)とおっしゃる御主人が家を建てるにあたってこだわったのは、御主人が集めた3,000冊ある本を収納できる書架、御主人の郷里の信州の木材である「遠山杉」をぜひ使いたいということ、それとまだ小さな二人のお嬢さんが弾くグランドピアノを鑑賞しながら和室でゆっくりくつろぎたいということ。
対して共稼ぎの奥様の御要望はかなり現実的で、料理と洗濯、物干しの家事動線への配慮と、建物や庭などなるべく維持管理の楽な家として欲しいということでした。

遠山杉の家-内観

(内観) 玄関扉を開けた正面廊下には建物の間口の目一杯に書架が据え付けられています。

早速、家づくりの会の賛同会社であり日本中の木に関して知り尽くしている「木童」さんにお願いして、柱は遠山杉、梁は信州赤松がそれほど割高にもならずに調達できて採用できることに。

建物は南道路側に向かって開放的な2階リビングの構成とし、1階に寝室と水廻り、2階にLDKとピアノ室、和室を回遊できるように設けたオーソドックスな間取としています。
その中に書架だけは建物の目玉的な存在となるべく、建物中心の1階玄関ホールの目の前に思い切り目立つように設けました。その案を見た奥様の要望で御主人専用だったはずのこの書架も一部は奥様用の飾り棚となりましたが…。

その他、実家の家紋を玄関扉の袖ガラスに忍ばせたり、長女の名前の由来の木であるミズメサクラの木をどこかに使いたいということでシンボルツリーとして植えたり、地味に見えながらも最終的にはこだわりが一杯の家となって完成しました。

建築DATA

1階床面積  : 74.52㎡(22.54坪)       〈家族構成〉
2階床面積  : 67.07㎡(20.28坪)        夫婦 + 子供2人
小屋裏床面積 : 19.60㎡( 5.92坪)
延べ床面積  : 141.60㎡(42.83坪)
構   造  : 木造2階建て+小屋裏

[家づくりニュース2013年10月号掲載]

Villa Azumino

この度、伝統と格式のある本会に入会させて頂きました、アトリエ・アースワーク 山下和希です。
どうぞよろしくお願いします。

本会を知るきっかけは、先輩会員である倉島和弥氏との出会いがありました。
WEBにて本会を知り、目的と趣旨を拝見し、入会したい旨を失礼ながら倉島氏に電話にて相談させて頂いたのが始まりです。
その時に、会の内容を丁寧に説明して下さり、また、現代表に連絡をして頂きました。

今期、総会にてご承認を頂き、晴れて仲間入りをさせて頂くことになりました。
入会を希望した目的は、会員の皆さんと一緒に家づくりの本来の楽しさを、クライアントである建主に広く理解して頂く活動をすることです。
そして、諸先輩方より家づくりの活動を通してご指導を頂くことにあります。
この歳になると、目上の方の意見は大変貴重なものであり、この会ならばと感じています。
地方出身の若輩者ですが、ご指導を頂ければ幸いです。

Villa Azumino-01_山下

北アルプスをバックにし屋根の形状を幾度となく検討した。
四季の移り変わりが楽しめる住まいである。

ここに紹介する「Villa Azumino」は長野県安曇野市にあります。
そしてこの建物は、私の家族のために私自身が設計した住宅です。
土地探しの最大のポイントは、ロケーションと交通機関の利便性が良い場所で、約1年余土地探しをしました。

Villa Azumino-02_山下

動物たちの目線から見た、LDKと応接室。

この期間はとても長く、諦めかけた時に見つけたのでした。
土地は巡り会わせと言う人がいますがその通りだと実感したのでした。
この場所は雄大な北アルプス連山をバックに住まうことができ、山々は四季折々に様相を変えるのです。

我が家の特徴は、屋根の形状をアルプスの形に見立て計画をしたこと。
また、近隣への配慮として可能な限り建物高さを低く抑えました。
また、冬期の積雪への対策として、玄関先や各室窓部には深い庇を設けました。
リビングから眺める常念岳やアルプス連山からは、常に季節の変化を感じ、日々英気を頂いています。

倉島氏との出会いがあったからこそ、この度この会へ入会をさせて頂けたと思います。

今後は、さらに多くの方々との出会いを頂きながら活動をして参りたいと思っています。
皆様、末永くお付き合いを頂けますよう、よろしくお願い申し上げます。

建築DATA

1階床面積:114.99㎡        〈家族構成〉
2階床面積: 21.55㎡         夫婦+子供3人
延べ床面積:136.54㎡
構 造:木造在来工法 2階建て

[家づくりニュース2013年8月号_掲載]

北杜の家

北杜の家_外観

富士山側(南)から見た外観写真です。そよ風と太陽光発電が共存しています。小屋裏利用の2階はゲストルームです。

定年を迎え、山梨に移住。
ここ数年、そんな方が増えていて、那須へ、安中へ、また那須へ、そして今回の北杜へと建て主さんを送り出しています。
まあ、それほど大袈裟な話ではなく、好きなところで好きな事をして、のんびりと過ごしたいだけの引っ越しです。
でも、最初に気になるのが普段の生活です。
余計なお世話かもしれませんが、買い物はどこで? 病院はどこに? 毎日何をするのか?
いろいろ気になりましたが、皆さんしっかりとそのあたりは押えていて、どこも心配の要らない環境が整っていました。

北杜の家_木組み

家を東西に貫く吹抜け廊下の木組み

今回の北杜の家の建て主さんは、お会いしてからしばらくは私に依頼するかどうか、検討されていたのだろうと思われました。
見学会にも何度か参加され、事務所にもみえましたが、最終的には東京ビッグサイトでの朝日住まいづくりフェアに参加している時にお声が掛かりました。
このイベントは毎年5月に開催されていて、今年で3回目の参加になります。
一昨年のイベントから2年後の今年4月にやっと完成しました。
長期優良住宅、そよ風、エコキュート、太陽光発電、薪ストーブと盛りだくさんの上、セルローズファイバーと外断熱併用で高断熱化された木と漆喰の家です。
でも、つくりは木組みを見せてはいますがシンプルな住宅です。
この家の「一番」はまわりの山々と田園風景です。
富士山、八ヶ岳、南アルプスに囲まれた大自然の中での暮らしは快適です。

建築DATA

1階床面積 : 37.18坪           〈家族構成〉
2階床面積 : 11.00坪           夫婦
延べ床面積 : 48.18坪     
構   造 : 木造2階建て

[家づくりニュース2013年7月号_今月の家_掲載]