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玄関・玄関ポーチ

玄関・玄関ポーチ家を考えるとき、内部と外部の境界である玄関廻りにはちょっとした「場所」がほしいと思っています。
私の家では旗竿状の敷地ゆえに、自然とアプローチによる引き込みが生まれ、ここが落ち着きと気持ちの転換に一役買っています。

 

都市部では敷地に余裕がなく、道路からすぐに玄関という場合も多いです。
しかし、それでは気持ちの切り替えや準備がうまくいかなかったり、落ち着かないこともあります。
いわゆるポーチには、雨の日には傘を差したり、ちょっと荷物を置いたり、近所の人との世間話にと、日常生活を豊かにしてくれる要素がたくさんあります。
こうして、ポーチはただ便利で機能的なだけでなく、気持ちの切り替えに大きな影響を与えるものだと思うのです。
ポーチには、庇を出したり、玄関ドアごと奥まったもの、玄関廻りをピロティ空間とするものなど多くのパターンがあります。
そして、このような工夫が外観に豊かな表情をつくり出すことにもつながります。
ポーチに限らず、大きな仕掛けではなくても、ほんの少しの領域を設定したりすることで、私たちの暮らしは大きく変わるのです。

 

このように、私たちの家には、内(家族)と外(社会)とで気持ちを切り替える何かが必要だと思うのです。

 

また、私たちは外出する時、玄関で靴を履きながら無意識に気持ちの切り替えをしています。
靴を脱ぐと少し安らいだ気持ちになる方も多いと思います。
ここでも、ポーチと同様に玄関で行う行為が、気持ちの切り替えに大きな影響を与えるのです。

 

私たちは普段の暮らしの中で無意識に行っている行為や目に見えない領域によって、気を引き締めたり安らぎを感じたりしています。
そこで大きな役割を果たす玄関やポーチをいかにつくるかは、私たちが生活する上でとても重要な要素となるのです。

 

[家づくりニュース2014年2月号掲載]