top of page
光をあやとる家
実家の敷地を使って、両親を見守ることのできる距離感で〝終の棲家〞を建てようという計画。
両親が丹精に手を入れた庭が主屋の南側にあり、その向こうに広大な生産緑地が広がるという恵まれた立地条件。ボリューム的に主屋とこの住宅がL型になってしまうところを、主屋からの眺めを最大限確保するために約度開いた鈍角のL型配置となっています。南北に走る壁を境に、主屋の庭に面する東側をパブリック、西側を寝室・浴室などのプライベートというように明快なゾーン分けをしています。
その壁を象徴的に扱うため、珪藻土の左官壁とし、こて跡の残る仕上げとしました。左官壁は、壁沿いに設けたトップライトとプリズムルーバーからの光と影を刻一刻と映し出してくれます。特に〝光のあやとり〞とでも呼べるような幾条もの光が壁を伝う様子は、晴天の正午分間に発生する現象です。
この光学ショーを楽しみにしているのは、建主夫婦だけではなく、隣に住むご両親もで、一緒のお昼時間を過ごすことがよくあるそうです。
bottom of page