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「間取り」は家づくりの基本

家を建てようかな、と考えはじめると、建物の基本性能、仕上げの種類、そして設備機器についてなど、多岐に渡る様々なことが頭の中をよぎることになる。

インターネットで気になることを調べ、思考は蜂の巣を突っ突いたように、タコ足配線状態になってしまう。
それもそのはず、ほとんどの方にとって家づくりは初めて。
体系的に家づくりを把握できるはずもなく、自分が「気になる」部分に、思考はピンポイントで突き進んでいってしまうことになる。
当然、その「気になる」ことに「間取り」のこともある。
実はこの「間取り」、家づくりのハードなこととは違い、1+1=2とはいかない。
これと言った正解が見えてこないぶん、さらに混乱を引き起こすことになる。
自分が住む家、自分がよしとすれば、誰からも文句を言われる筋合は無い。
特に「間取り」は客観性が入る余地が無いだけに、何でもありの世界とも言える。
果たしてそうだろうか。

「間取り」を『広辞苑』で引くと、「部屋の配置のしかた」となっている。
部屋の配置、つまり平面上で部屋の取り合いをしていることになる。
そこには、横方向の広さに対する感覚はあっても、縦方向の寸法感覚はまったく欠落している。
しかし、家は縦方向の寸法も持つ三次元の世界。
「間取り」を考えると言うことは、取りも直さず、空間の在り方を考えていることになる。
実は、空間の在り方で、居心地の良さのある部分が作られることも確かであり、この部分にいたっては、付け焼き刃のお勉強では素人に手が出せることではなく、やはり、経験を積んだプロに任せるしかない。

自分の思いを居心地の良い空間として実現させるには、何でもありの世界に突き進むのではなく、居心地良い空間を構成するための基本を押さながら、「間取り」を考えていくことが、家づくりにおいて何よりも大切なことだと思っている。

[家づくりニュース2013年9月号掲載]