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建築家な私。5/庄司寛

「骨太の建築を目指して」

建築家として志を持って独立し、建築設計事務所を主宰 … 以来 一貫して ”骨太の建築”を目指して自身の信ずる建築を追及してきました。

機会をいただいた本コラムではその作品例を紹介します。



■『 今市の家 』…“新建築住宅特集”掲載

この住宅は、長年日光という厳寒の地に住み慣れた家族が永住の地として今市の地を選び、眺望豊かな光溢れる暖かい家に住みたいという思いから計画されました。

敷地は、東武日光線の線路際にあり、北西の方角に日光連山を望む素晴らしいロケーションに恵まれています。変形した地型からヒントを得たくの字の建物配置と、線路からの喧騒を排除するためにあえて南側に立てられたRの壁の採用により、この家のどの部屋からも線路の存在を気にすることなく、外向きには日光連山への眺望を、内向きには邸内のケヤキの緑を楽しむことができます。くの字の屈折部に設えた、トップライトを持つ光の吹抜は、アプローチから繋がる玄関と階段を内包し、昼は燦燦と降り注ぐ太陽の光を取り込み、夜は柔らかな光を発する光の箱として、この建物の中心を形成しています。

尚この住宅は、外装材に型枠同時打ち込みタイプの FRC断熱パネルを採用し、外部型枠のコストを削減することにより、高効率のローコストRC外断熱を実現しています。

この住宅が、光溢れる空間で住み手の家族を育み、地域景観のランドマークとして、寒冷地における新しい住宅建築のあり方への試金石となることを期待しています。


庄司 寛/庄司寛建築設計事務所 )



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