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[ 再生-003 ]
蘇りの家:築40年、引き家も経験した父の家を再生

再生部門

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40年前にお父様が建てた木造住宅。当時の大工さんらしい建物です。途中、区画整理のため引き家で移動。全体のゆがみや、床のふかつき、断熱、地震への不安など、建て替えかリフォームを悩みながら時間が過ぎていきましたが、使えるものは使い続けよう、お父様の思い出も捨てがたい。そんな思いからリモデルを決意。

耐震改修はそのリスクも踏まえ、確定プランを応力度計算にかけ、壁や金物を算定。その後現場にあわせ再計算によって現実味のある補強を施しました。

プランはできる限り既存の柱や壁を残しながら、使い勝手を解決していきました。

古い柱や、天井に埋もれていた梁を表に出すことで、この家の歴史や家族のストーリーが、目に見えて来るようにしました。

玄関を開けてすぐに見える既存柱は、最後まで、隠す隠さないともめましたが、今では、このリモデルの意味を象徴するものになっています。

リビングとダイニングキッチンの間の壁は、取り払い梁に負担を掛けず一体感を得るために列柱で透かすことにしました。
天井は取り払い、屋根にあわせた勾配天井にして開放感を得ると共に、南北の一体感を強く感じるようにしました。隠れていた松梁も少し綺麗にして、錆びたボルトもそのままにしました。本好きな家族のための書棚は、今までの倍近くおさまります。
30mm杉板の床と断熱材で、床暖房がなくとも、十分暖かく感じられます。

玄関ホールは、右の小あがりが、ご主人の書斎。左がリビング。これまでは玄関に入ると三尺の狭いローカが奥に延びていました。小あがりとホール部分はわしつになっていましたが、納戸のようでした。お父様のコレクションである絵画をいつも飾っておけるように明るく広いホールになりました。

列柱はリビング東から玄関ホール西まで続いています。北側は洗面脱衣など、これまでは暗い中ローカになっていました。玄関からの明るい光を北の脱衣室まで取り込めるように、列柱の間には和紙ガラスを嵌め込み、所々に既存玄関戸に使われていた、今では購入できない型ガラスを入れ込みました。
この列柱は南北のほぼ中心にあり、この家の背骨のようになっています。

和室はほとんど既存のまま。子供たちが破いた襖を貼り替えました。畳は既存の床をそのまま利用し、表と縁だけ新しくしました。塗り壁は新に塗り替え。障子はデザインを変えて作り直しました。天井はそのままですが、染みや灼けを綺麗にしました。元々立派な和室だったということです。

建設地
埼玉県熊谷市 
敷地環境
区画整理住宅地
構造
木造在来工法
階数
地上2階
敷地面積
265.46㎡
建築面積
113.31㎡
延べ床面積
146.85㎡
工事費
2200万円
家族構成
ご夫婦・長男・二男・三男
居住者の年齢
45歳 中1 小三 小一
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