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[ 空間-005 ]
木の空間/木で奥性のある空間を創る。

空間構成部門

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私にとって楽しい家とは奥性のある家、つまり遠くに旅をするような家と考えています。ちょっとわかりにくいと思いますが、別の言葉に置き換えるとすれば、それは玄関を入り、家をぐるぐる回っていくうちにいかにして都会の喧騒つまり現実の世界から離れた空間を創るかが建築家にゆだねられたスキルと考えます。かの有名なメキシコの建築家ルイス・バラガンの家がその家の代表と考えています。この家を設計するとき施主からの要望は当然のこと私が漠として考えていたのがこのようなことでした。一つ一つの部屋に分節しながらシークエンスを考え、奥性を獲得するにはどのようにすべきかを考えていました。その結果この家の空間は刻々と変わり、一つとして同じ空間はありません。すべての部屋はそれぞれ違い、それでいながら連続性があるもの、知らず知らずのうちに奥に入っていくにしたがって静かな空間が待っています。向かいの公園からの覗き込みをさせないように通りの表情は硬く閉ざしていますが少し回り込むと実に開放的な表情が表れてきて実に楽しい家になっています。

全面道路から左まわりに90度回ったとことからの全景です。こちら側は一転して開放的な空間になっている。左から1階は和室2階は主寝室、中庭をはさんで屋上は展望テラス1階はリビングとなっている。そして奥の勾配屋根の2階はスタジオ1階はダイニングとなっています。勾配屋根が回転の羽方向に落ちる原則に従い、複雑に絡んでいて刻々と太陽の影が落ちる構造になっている。

1階のダイニングからリビング方向を見る。奥に見えるリビングボート、手前の流し、ダイニングテーブル、そしてバックカウンターそれからリビングのベンチソファーはすべて造作で製作、統一感を出している。リビングのペンダントとブラケット照明はスペイン製。右の外部空間は中庭でアウトドアダイニング、左に見えるテラスはアウトドアリビングとして考えています。

2階のファミリールームを見る。左に見える階段を上ると奥左が主寝室、手前が子供部屋とスタジオになっており、二つを結ぶ空間としてファミリールームを置く。畳敷きとしてシークエンスをつくり一段登りファミリールーム、一段下がり子供部屋とスタジオに至るようにした。低い机には本棚があり寝転びながら本を読むことができる。

子供部屋、スタジオ、主寝室にはそれぞれロフトがついているのですが、子供部屋のロフトには遊び心の光の穴があり、その穴から下方に見た写真です。正面にファミリールームの畳が見え、左手に階段と1階が見えます。この穴の上部は開閉できるトップライトとなっており夏場トップライトをあけ、室内温度を調整すべく一役買っています。

建設地
神奈川県厚木市 
敷地環境
北斜面地の住宅地
構造
木造
階数
2階建て
敷地面積
219㎡
建築面積
75㎡
延べ床面積
126㎡
工事費
非公開
家族構成
夫妻+子供一人
居住者の年齢
夫妻40代前半、子供小学生
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