[ まちなみ-011 ]
スズムシ荘

まちなみ部門

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敷地は長野県北安曇郡松川村。北アルプスの山々から構成するこの地域固有の田園風景が広がる。関西圏よりIターンされたご夫婦はこの景色に出会い移住を決意した。風景と共に暮らす4人家族の為の住宅である。

拓けた周囲に馴染様、山脈連想させる外観をモチーフにし、2階建てありながらも外観上は平屋建てに見える程高さを低く抑え、遠くの山々と一体化するような佇まいを目指した。

内部は家族が集まるリビング・ダイニング・キッチン(LDK)を中心としたワンルーム空間。生活の中心となる1階はどこにいても北アルプスの景色を楽しめるよう、山の有る方向に多くの窓を配置し北西側に向かって凹凸したプランとした。結果3次元的に景色を楽しめる空間が生まれた。

2階は吹抜けに面し家族用ワークスペースと子供部屋。

主暖房は住人こだわりの薪ストーブを採用し揺らぐ炎からも自然な暮らしを感じる。四季折々変化する自然から共生する事を学ぶ住まいが出来た。

南側前面道路よりファサードを見る。
一見平屋建てに見えるが、2階子供室のロフト部分を最高高さとしてプロポーションを決定した。
寒冷地のため1階床高さを地盤面より90㎝高く設定し積雪対策を考慮した。その結果ゆったりと階段を上って玄関へ向かうアプローチ部分が出来上がり来客を迎える演出が増えた。また床下スペースを有効利用できるよう高容量収納部とメンテナンスがし易い設備ライニングスペースとなる。

リビングの様子。
住まいの中心に備えたオリジナルの薪ストーブが建物全体を暖かく包む。
リビングを3方開口に囲われた空間とすることで、どの角度からも景色が楽しめるとともに、まるで外部に身を置いている様な感覚になる。
広大な北アルプス連山を眺めながら、時を忘れてゆったりと過ごすことのできる空間である。

ダイニングの吹抜け空間。
軽やかな階段が室内空間の一部になっており、家族を吹抜けに面したワークスペースへと導く。
リビング・ダイニングには天窓から十分な採光を確保する。天窓は末広がりの断面形状とすることで、より広範囲に自然光が降り注ぐ仕組みとする。
また施主と共に選定したペンダントライトが、シンプルな空間の中のアクセントになっている。

夜には暖かな明かりが浮かび上がる。
自然豊かで鈴虫が有名なこの地・松川村への敬意を込めて、この住宅のネーミングを「スズムシ荘」と名付けた。
建物の佇まいを見ていると、不思議と鈴虫の形にも見えてくる。

建設地
長野県北安曇郡松川村 
敷地環境
郊外
構造
木造在来工法
階数
2階建て
敷地面積
443.00㎡(134.00坪)
建築面積
88.50㎡(26.77坪)
延べ床面積
109.71㎡(33.18坪)
工事費
非公開
家族構成
夫婦、子供2人
居住者の年齢
非公開
設計者名(事務所名)
山下 和希(アトリエ・アースワーク)

図面

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