[ 生活-022 ]
半外部空間の暮らしを楽しむ家

生活提案部門

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この家は、ひとつながりの敷地の中に、庭を共有するかたちで2つの家が建っています。独立した家庭を持つ姉弟のための2つの家です。緑とは不思議なもので、誰の心にも分け隔てなくその良さを語りかけてきます。しかも、その語り口は穏やかで主張しすぎることもありません。一体の敷地の中に2つの家を設計するにあたり、庭を共有することで緑がそれぞれの家を緩やかにつなげることを期待しました。
そして、2つの家には庭とつながる「半外部」空間をそれぞれ設けています。屋根のかかったカバードデッキと、建具を壁に引き込んで庭と一体になる和室です。きれいな庭の風景が見えたり、空の明るさの変化を感じたり、五感で外とのつながりを感じることが健康的で楽しく快適だと考えますが、心地よい「半外部」を設けることで、そのつながりをより豊かで変化に富むものにできるのではないでしょうか。

—カバードデッキ(姉の家)—
トップライトの光で明るい2階のカバードデッキ。右は趣味の彫金室で左は和室。彫金室は離れになっていて、このカバードデッキを通ってアクセスします。正面は主庭で奥が弟の家。写真には写っていませんが、後ろは前面道路でアプローチに植えたカツラが見えます。竣工から間がなくまだ小さい緑は、数年もすれば視線の高さまで伸びてくるでしょう。左右を囲まれ、前後が緑とつながった半外部空間です。ほどよく囲われた心地よさがあり、寛いですごせる場所です。

—和室(弟の家)—
主庭に面した和室は、コーナーの窓を壁に引き込むことで半外部空間のようになります。畳に座ると草花との距離が縮まり、庭とのつながりをより身近に感じることができます。ヤマボウシ、ヤマモミジ、ジューンベリーなどを植えた庭を介して姉の家と緩やかにつながります。2階のカバードデッキが垣間見えます。

—主庭から和室を見る—
建物はL字型プランとなっていて、和室とLDKで庭を囲むように建っています。和室手前には施主の好きな沈丁花を密植しツリバナマユミを植えました。読書、お茶、昼寝・・・心地良さそうです。

長いアプローチの奥にある玄関は、道路から直接見られないよう手前に植栽を設けて緩衝帯としています。玄関ポーチには少し大きめの屋根をかけ小さなベンチを設えました。ここも小さいけれど半外部空間。内と外をつなぐ大切な場所です。

建設地
埼玉県さいたま市 
敷地環境
市街地
構造
木造
階数
2階建て
敷地面積
150.80㎡/199.60㎡
建築面積
80.87㎡/87.45㎡
延べ床面積
139.94㎡/142.98㎡
工事費
非公開
家族構成
姉世帯/父+夫婦 弟世帯/夫婦
居住者の年齢
60代 50代
設計者名(事務所名)
村田 淳(村田淳建築研究室)
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