[ かたち構造-009 ]
森を望む家

建物のかたちと構造部門

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敷地は、大阪の郊外の山間部を切り開いた、大規模な分譲住宅地の東の端にある。
目の前には、炭をつくる為のクヌギやコナラが多く植樹されている森林が広がっている。
施主は、この山・森の景色を気に入りここで生活することを選びました。
生活の中心となる2階には二つの空間がつくられている。一つは東西に伸びる[家型の断面]で、東側に広がる森を眺めながら食事や団らんを楽しむことができる、生活の中心となる空間。もう一つは南側の天窓に向かう[くの字断面]で明るさで満たされる内向的な作業が中心のアトリエや、水廻りの空間。それぞれに異なる断面を重ね合わせて家型の架構が生み出されている。
森からは野生の鹿が時折姿を見せる。彼らは親子で来ることもあれば、仲間とやってくることもある。
どうやら沿道に人の手で植えられた若い苗木やその葉を食べにきているようすだ。そういった彼らの姿を眺めるのも楽しみの一つである。

南には隣地建物がある東西に開けた敷地に、筒状のLDKをつくりました。生活の所作や、景観、採光の方法、空間のボリュームを検討しワンルームながらも、うねる天井やトップライト、アイランドキッチン、床の段差など変化に富んだ空間となっている。

壁面後退と斜線制限、東西に抜けるトンネル上のボリューム配置から、屋根はシンプルに切妻が被さる形になっている。
切妻屋根の場合、棟から外側に開くスラストが発生する為、それを抑えるようにタイバーなどが設けられるが、長手方向に抜けがある空間に水平材が横断することは、東に広がる森へ向かう開放感のさまたげになってしまう。そこで2階の並列する空間に着目し、棟を境に屋根梁の架構を区別することとした。

南側天井から光が注ぐサニタリーの様子。鏡越しにトップライトが見えます。
アトリエや前室などが入る小さい側の空間から棟木を支えるトラス梁を組み、その先端に棟木が通る様にしてスラストがこちら側に集中する様にしている。(断面図参照)

反対のLDK側の梁は、屋根曲げ荷重のみを負担する2×8材の屋根垂木とし軽快な構造体を室内に表している。
このことで屋根面の架構が独立し、二つの空間の仕切りとなるの天井面を自由に形成することができるようになった。(断面図参照)

建設地
大阪府 
敷地環境
郊外
構造
木造軸組
階数
2階建て
敷地面積
153.55
建築面積
57.77
延べ床面積
106.62
工事費
家族構成
夫婦+犬
居住者の年齢
30代
設計者名(事務所名)
永井智樹+小山明子(akka)

図面

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