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つばさの家 -RC造で実現した開放的空間-
シーズ・アーキスタディオ建築設計室

手前からリビング-ダイニング。雁行配置をしながら、中庭の向うにワークスペースがあります。
敷地は住宅密集地にあり、杉並区の定める地区計画上、耐火構造であることが求められました。
また、近くを通る環状線からの遮音対策も考え、RC造とするのが自然な選択肢でした。

南側テラスから見上げた外観。大きな開口と、2層ある深い庇が特徴。上部のベイマツの軒庇はテラス部分のみならず、南面の間口いっぱいに架けています。

アプローチ側からの外観。プライバシー保護を目的に、奥に開放的なリビングがあることが判らないようにしています。
また、南面に対し大きな開口を設けて家の奥まで陽光を届け、夏の強い日差しを遮るために深い庇を設けました。
さらには、家の中心に中庭状のルーフテラスを設けて周囲に開口部を設け、そこから下に光を落とす工夫をしています。
RC造であることのメリットやオーナーの要望を収斂していった結果、屋根や天井が「つばさ」を広げたような形状となり、大らかな家族を表現するのに相応しいものとなりました。
「つばさ」を仰ぐと、周囲から覗かれる心配なく青空が垣間見え、住宅が密集しているとは思えない「のびやかな」空間に仕立て上げることができたと思っています。
建築DATA 1階床面積 : 100.61㎡(30.43坪) 〈家族構成〉
2階床面積 : 63.64㎡(19.25坪) 夫婦+子供2人
延べ床面積 : 164.25㎡(49.68坪)
構 造 : RC造地上2階建
[家づくりニュース2015年12月号掲載]
- 2015.12.01
- 建築家:白崎 泰弘
- シーズ・アーキスタディオ建築設計室