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goma_Houseと大谷石
アトリエフルカワ一級建築士事務所
震災で工事が遅れていたgoma_Houseの現場です。足場がとれたというので行ってみますと、敷地に大谷石が置いてありました。この大谷石はどうしたんですかと聞きますと、市役所からもらってきたんだそうです。
goma_Houseのある那須烏山市でも3月11日は大きな揺れがありました。瓦屋根の被害も広範囲にあったようです。また、町で多く見かける大谷石の塀にも大きな被害が出ていました。市役所では震災で倒壊、もしくは倒壊のおそれのある大谷石の塀については、市民に二次被害が及ばないように回収作業をおこなったそうです。そして、その回収され積み上げられた大谷石を欲しい人に持って行ってもらうようにしたのだそうです。
そこで、建主さんもお父さんの協力を得て大谷石を頂いてきたというわけです。重いから大変だったとのこと。ご苦労様です。
那須烏山のあちこちで見かけることが出来た大谷石の塀が続く町並みは、震災でその多くが姿を消してしまったんですね。でも、こうして、もう一度別の形で大谷石が街に戻ってくるということで、ちょっと救われた気分になりました。ちなみに、goma_Houseでは大谷石を外構に使おうと計画中です。
そのgoma_Houseも2ヶ月ほど遅れましたが無事に引渡しも終え、新しい生活が始まっています。
goma_Houseは地元の木と漆喰でつくったシンプルな家です。
goma_Houseはイームズの椅子が似合うような家ということで設計を進めました。引渡しの日、さっそくイームズのLCWが2脚並べられていました。
- 2011.09.01
- 建築家:古川 泰司
- アトリエフルカワ一級建築士事務所