テーマ:【 祭事 】
■ 上棟式
昔の上棟式は、福を分けるという意味合いもあって近所の人たちに屋根の上からお餅を撒いたりと盛大にしていたそうです。
最近では上棟式を行わないところもあります。
でも、上棟式は建て主さんと職人さん達の顔合わせという意味もあるので行った方がよいと私は思っています。
(一生に一度、出来るか出来ないかのとても思い出になる行事ですしね)
建て主さんの方も、どんな職人さんが工事をしてくれるのか知りたいでしょうし、職人さんも、どんなご家族が新しい家で暮らすのか知っておいた方が仕事の張り合いもあるというものです。
上棟式は建方の当日、棟上げ後の夕方から行うことが一般的です。
(工務店によっては実際の棟上げ時ではなく、棟上げ後の週末に行う工務店もあります)
戸建て住宅の場合、特に神官は呼ばずに、主に鳶の親方が仕切ることになります。
棟柱に上棟札を棟梁が取り付け、鳶の親方、大工の棟梁、建て主さんがそれぞれ酒、米、塩を持って、建物の四隅(北東の角から時計回りに)をお清めします。(写真②)、(写真③)、(写真④)
その後、直会(なおらい)になります。
現場にある資材で、簡単なテーブルと角材でベンチを作ってくれるのでそこに飲み物、寿司などのつまみを建て主さんが用意して、建て主さんの挨拶、乾杯、職人さんの紹介、歓談等を行います。
(寒い冬は暖かい味噌汁等を用意するととても喜ばれます)
職人さん達はほとんどが車で来ているので、アルコール類は勿論口にしませんが、上棟を手伝いに来た、車に乗せてきてもらった職人さんの中には飲む人もいるので少しはビールなどを用意しておきます。
歓談後、鳶の親方の手締めでお開きとなります。
(時間的には小一時間くらいです)
お祝い事なのでご祝儀とお土産(お赤飯と三合くらいのお酒等)を頂くこともあります。
(写真⑤)
施工会社によって流れは微妙に違いますが、一般的な上棟式の手順はこんなところです。
実際に行うときは、設計事務所や工務店に遠慮なく聞いてみてください。
[家づくりニュース2015年4月号掲載]